「会計や税務などは出来上がりが同じものだから、どこに頼んでも同じ」とお考えになる企業のご担当者や事業主様も現実にはお見受けしますが、そのご意思により、アメリカにおける事業発展の絶好の機会を逃されているかもしれません。以下では、会計・税務に関するアメリカ独特の留意点も含め、当事務所の業務に対する姿勢についてご説明差し上げたいと思います。
まず、会計の分野についてです。
良質な会計データからは、企業や事業の改善点や目指す方向性がはっきりと見えてきます。そのため、今の状況はどうなのか、将来に何をどうすべきなのかについての正確な分析のため、さらにはより良き経営判断のため、質の良い会計データは欠かせない重要なツールとなって参ります。特に、ビジネスの進展や変化が著しく速い競争社会のアメリカでは、事業運営をされる日系の方々にとられまして、いわば生死を分かつ大切な「道具」であると申し上げても過言ではありません。
真に必要な会計データは、時に会計ソフトや会計システムの機能で簡単に出力できるものとは限りません。事業におけるピンポイントの状況を精緻な数字で的確に把握し、その上で解析・分析する能力が必要なケースもございます。また、経営という多面的なタスクの遂行時には、時として売上や利益が伸びず、停滞からの活路が見出せないという、暗いトンネルのような逆境が付き物です。そんな時、発想の転換につながるのは、正確な会計データに基づく斬新なアイディアに他なりません。つまり、健全な経営には、日頃の地道で正確な会計管理に加え、想像力を駆使した考察力も必要になるということです。特に慣れないアメリカにおいては、極めて卓越した応用力も要求され、そこでは常に米国公認会計士のサポートと力量が問われます。
ところで、英語の「"Finance & Accounting"」が日本語の「財務」に該当しますが、昨今の日系企業におかれましては、英語の「”Finance"」の部分が軽視されている嫌いが無くもありません。本来、事業を拡大されるためには、資金を調達されてダイナミックに投資される姿勢が必要です。もちろん相応のリスクも伴いますが、ある程度の許容が無いと、発展は望むべくもございません。アメリカに進出されている日系企業にも目立つ消極性は、事業縮小という最も大きなリスクにもつながりかねません。とはいえ、投資と資金調達の局面では、挑戦の狭間で誤ってはならない重要な判断基準もございます。不慣れな米国での冷静な経営判断のため、客観的かつ真摯な会計士の意見とサポートは必要不可欠でしょう。
以上のように、アメリカでは、単なる「財務諸表準備の委託業者」ではなく、「秀でた能力を備えた真面目で親身な会計士」の後ろ盾が生命線となりかねません。日本では考えられないような不測の事態にも迅速に対応できる、信頼できるパートナーという位置づけで、会計士をお選びいただく必要があるのではないでしょうか。
税務の観点からも見てみましょう。
一般的な米系企業の税務の本質とは何かご存知でしょうか? 残念ながら「期日までにしっかりと申告をする」ことではございませんし、「税金をきちんと計算して納付する」ことでもございません。もちろん、正確な税額計算をした上で期日までに申告納付することは当然の必須事項ではありますが、正解は「いかに税引後利益を最大化するか」です。アメリカのビジネス界では、それほどに税金は経費という精神が広範に浸透しています。
だからといって、日系の皆様にも積極的に節税策を練る必要があると申し上げているわけではございません。むしろ、基本を押さえて念入りに税務対応をする必要があるのではないかと申し上げたいのです。日系の皆様にとっては複雑で曖昧な米国税法や慣れない税務が税金の取られ過ぎや対応経費増を助長しているという面も大きいからです。事業の中で他の業務が多忙で対応しきれないということであれば、なおのこと事業利益を第一に重んじる親身な税務会計士をお探しになる必要があるのではないでしょうか。アメリカ在住が長い日系人の中には、変にアメリカ流に侵され、粗雑で自己中心的な方々も多く見受けられます。昨今、在米会計士にも、お客様利益ではなく自己の利益を優先する方々が増えてきました。在米の日系企業のご担当者や事業主の皆様におかれまして、アメリカにおける税務会計士の選択については、慎重には慎重を期される必要がございます。
また、アメリカ税務は調整力が重要な要素となります。なぜならば、米国での税務は、専門が細分化されているからです。たとえば、雇用関連、不動産関連、地方税関連など、税目や地域ごとに担当者や専門事務所が別々だったりします。総合的に全部を賄える税務会計士は、残念ながらほぼ皆無と言って良いでしょう。そんな業界では、お客様の状況やご要望に応じ、いかにより良いネットワークを都度構築できるかというコーディネーション能力が問われます。その際には、お客様のために、より質が高く安価な専門家を見抜く目利きの力や高い交渉力も欠かせません。
当事務所は、会計税務や各種コンサルティングなど、幅広いサービスをご提供致しておりますが、きめ細やかで日本的なクオリティーに妥協を致しません。「親切丁寧」をモットーに、お客様のご満足を得られるよう、誠心誠意、常に質の高いサービスのご提供を心掛けます。
また、昨今のアメリカでは、日本と比較して驚異的な程の物価高の影響もあり、日本では考えられないほどの高額なサービス料金を設定する会計事務所も多く登場するに至りました。日本の常識では考えられないような高額請求は、経費に敏感な日系企業のご担当者や日本人事業主の皆様にとられましては、看過できる範囲を遥かに超えていることもございます。
当事務所では、お客様の事業の発展を願い、常に妥当な料金でのサービスのご提供を志します。また、米国会計税務の専門家として、いかにすれば会計税務に掛かる経費を節約できるか、数多のアイディアを携えてご提案差し上げております。常にお客様の立場で物事を考える姿勢が無ければ、そういったご提案はできないと思います。当事務所ならではの、アメリカで頑張る日系の皆様に対する奉仕精神がなせる技ではないかと自負します。是非ともご連絡いただき、ご相談いただければ幸いです。